この記事では、プロンプトエンジニアリングの基本や具体的なプロンプト例、記述のコツをご紹介します。チャットAIを使ったプログラミング開発にぜひ活用して下さい!
プロンプトエンジニアリングとは?
プロンプトエンジニアリングとは、ユーザーがChatGPT等の生成モデル(AI)に与える「指示・命令文(プロンプト)」を工夫して、望むアウトプットを得るための技術です。
プロンプトには、具体的なタスクや必要な情報を含めることでより良い結果を引き出すことができます。
プロンプトの主な構成要素
- 指示:実行してほしい具体的なタスク
- コンテキスト:外部情報や追加の文脈
- 出力インジケータ:得たい出力の形式や型
これらの要素を組み合わせることで、より効果的なプロンプトを作成できます。
プロンプト記述の5つのコツ
プロンプトを記述する際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 明確な表現を使う:
- 具体的な数値や条件を示すと、指示が明確になります。
- 例:「短く説明してください。」→「50文字以内で説明してください。」
- 詳細な情報を伝える:
- 具体的な状況や条件を補足することで、的確な回答が得られます。
- 例:「良い結果を残せる方法を教えてください。」→「中学1年の数学で90点以上を目指す方法を教えてください。」
- 細分化して伝える:
- 複雑なタスクは段階的に指示を出すことで、精度が向上します。
- 例:「まず、復習すべき項目を教えてください。」
- 事例を交える:
- 具体的な事例を示すことで、AIが意図を理解しやすくなります。
- 大事な情報を最初と最後に入れる:
- 重要な情報をプロンプトの冒頭と末尾に配置することで、AIに強調させることができます。
ChatGPTで使えるプロンプト例7つ
以下に、ChatGPTで使える具体的なプロンプト例を7つご紹介します。
①コードの生成を依頼する
ChatGPTへの指示は、ふんわりした内容でも文脈を読み取ってコードを生成してくれます。
上記、プログラミング大学のアカウント登録画面ですが、登録フォームのデザインがダサいです。テーマと相性が悪く、デザインを表すCSSが読み込まれてない様です
指示したプロンプト
次のように指示をすると、コードを考えてくれました。
以下の要素に対して、wordpressの追加CSSでオシャレに加工したい。追加CSSのコードを考えてほしい。
*以下HTML要素からコピペしたソース
<div class=”swpm-form-input-wrap swpm-form-username-input-wrap”>~~略~~
生成されたCSSのコード
3秒くらいでコードを自動生成してくれたので、コピーして使ってみます。
生成AIのコードを追加CSSにコピペ
どうですか?かなりオシャレになったと思います。
こんな感じで、あなたが上司の役になって、優秀な部下のエンジニアに指示を出して仕事をさせることが出来ます。
②範囲を絞って依頼する
上記ですが、「会員レベル」の部分が他のデザインと見劣りしています。
そのまま、ChatGPTにコード生成をお願いすると、全部のCSSのコードを再生成して時間がかかります。そこでひと工夫加えます。
指示したプロンプト
以下の例では「範囲を限定」する文章を入れる事で、狙って必要なコードを生成してもらう事ができます。
会員レベル 新入生会員の部分も、オシャレにしたい。追加するCSSだけ教えて
生成されたCSSのコード
会員部分に範囲を絞って、CSSのコードを生成してくれました。コード生成の時間も少なくなるし、無料アカウントの場合はトークンを節約できます。
生成AIのコードを追加CSSにコピペ
反映させましたが、一旦はコレで良いでしょう。
このようにAIを優秀な部下として扱い、要望をラリーのように繰り返す事で、狙った効能を引き出す事ができます。
③コードの解説を依頼する
ChatGPTに分からないコードがあれば、解説をお願いすることで分かりやすく教えてもらえます。また、先ほどのプロンプト例②「範囲を絞る」を併用すれば、ピンポイントで解説してもらえます。
④エラーを解決を依頼する
アプリ開発を進めると、見慣れないエラーに遭遇します。なぜか動かない。どうして?となるでしょう。
その場合には、出てきたエラー文章と、プログラムのソース(コードが書かれた部分)を全部貼り付けて質問することで、エラーを解決してもらえます。
⑤コードの改善を依頼する
一度作成したコードは定期的に見直す必要があります。これを「リファクタリング(見直し)」といいます。
お客様の追加の要求に答えたり、条件が追加・変更されることで最適ななコードが変わっていきます。
コードを改善する作業をChatGPTに一度依頼することで、参考にしたり、そのまま採用することが出来ます。
⑥名前の命名を依頼する
プログラミングでは「変数」「関数」「クラス」「DBのカラム」のように、適切な名前を考える機会があります。これを「命名」といいます。
命名には「命名規則」というルールがあり、他の人が見ても分かりやすい名前を考えなければいけません。めんどくさいです。
そこでChatGPTに何パターンか考えてもらうことで、私たちは良さそうな名前を選ぶだけで命名規則に則った命名が簡単に出来るようになります。
⑦公式ドキュメントを解説を依頼する
外部のライブラリやフレームワークなど、公式ドキュメントを読み込んでアプリ開発する機会もあるでしょう。
しかし、最新の技術(AI関連)や英語のみのドキュメント等、難しそうな内容で理解しにくい点もあります。
ChatGPTに公式ドキュメント内の文章を渡し、解説や要約を依頼することで、私たちの理解のサポートをしてくれます。
まとめ
プロンプトエンジニアリングを活用することで、ChatGPTからより効果的な回答を得ることができます。
この記事で紹介したプロンプトの構成要素や記述のコツを参考にして、業務や日常生活に役立ててください。ChatGPTを使いこなして、業務効率を向上させましょう!
興味のある方は、スキルアップAIの関連講座もぜひチェックしてみてください。